今から2ヶ月ほど前、7月9日にDMMモバイルが楽天に買収されました。企業間では話し合いが進められていたのでしょうが、1ユーザーの僕は突然のお知らせにびっくりですよ。もうDMMモバイルを契約して4〜5年使い続けていますからね。
今のところDMMモバイルのサービスはこれまでと変わらない内容で継続していますが、新規契約の申込受付は停止しています。楽天は自社の通信網を使ったMNOのサービスに力を入れていくのでしょうし、DMMモバイルの契約はいずれ楽天モバイルに取り込まれてしまうんだろうと思います。
そんなわけで将来的に楽天モバイルに乗り換える(というか吸収される?)ことになるかもしれないので楽天モバイルの契約についてまとめてみます。

ちなみに、楽天は、限定されたテストユーザーのみですが、2019年10月から自社の通信網(楽天回線)の運用をスタートさせると発表しています。ただ、この楽天回線のプランの詳細などはまだ不明なので、この記事では従来からある、ドコモ回線・au回線を使ったいわゆる格安SIMの楽天モバイルについて書くことにします。
また、この記事で書くのは2019年9月までのプランです。10月からは新プランに移行する予定です。新プランについては別の記事でまとめています。
楽天モバイルとは?
楽天モバイルとは、ECモール大手の楽天が出資した楽天モバイル株式会社が運営するMVNOです。ドコモ・auの回線を借りて運用されている、いわゆる格安SIMとか格安スマホといわれるものですね。
楽天のサービスらしく、楽天ポイントとの連携があるほか、データ通信容量を使い切っても1Mbpsと比較的高速な通信が使い放題で10分かけ放題がセットになったスーパー放題といったプランが特徴的な格安SIMです。
UQコミュニケーションズやIIJ、NTTコミュニケーションズを抑えて格安SIMのシェア第1位という、最も勢いのあるMVNO(格安SIM事業者)です。
楽天モバイルのプラン
楽天モバイルには、格安SIMでは一般的なデータ通信量と通話機能の有無を選択する組み合わせプランと、データ通信と無料通話がセットになったスーパー放題の2種類があります。
一般的な利用であれば、利用者の8割が選択するというスーパー放題が考えることも少なく良いと思います。ただし、勧誘のときに提示される料金が割引きを前提としていて、3年目以降に値上がりするトラップがあります。
スーパー放題
スーパー放題は高速データ通信と10分かけ放題の無料通話がセットになったプランです。さらにデータ通信容量(ギガ)を使い切っても比較的高速な1Mbpsでデータ通信が使い放題になるので使いやすそうですね。
楽天モバイルではドコモ回線とau回線がありますが、スーパー放題ではドコモ回線しか使用できないので、auで使用しているスマホを持ち込みたいときは注意が必要です。

データ通信量によって選択できるプランS・M・L・LLの4つプランから選択できます。
月額基本料金はプランS(データ通信容量2GB)の2,980円からプランLL(データ通信容量24GB)の6,980円とドコモなどの大手キャリに比べると安いものの、格安SIMとしては高めです。ただし、条件を満たすと割引になり、最安980円から使用することができます。
プランS(2GB) | プランM(6GB) | プランL(14GB) | プランLL(2GB) | |
楽天通常会員 契約期間なし | 〜2年目月額2,480円 3年目〜月額2,980円 1年以内の解約時9,800円 | 〜2年目月額3,480円 3年目〜月額3,980円 1年以内の解約時9,800円 | 〜2年目月額5,480円 3年目〜月額5,980円 1年以内の解約時9,800円 | 〜2年目月額6,480円 3年目〜月額6,980円 1年以内の解約時9,800円 |
楽天通常会員 2年契約 | 〜2年目月額1,980円 3年目〜月額2,980円 2年以内の解約時9,800円 | 〜2年目月額2,980円 3年目〜月額3,980円 2年以内の解約時9,800円 | 〜2年目月額4,980円 3年目〜月額5,980円 2年以内の解約時9,800円 | 〜2年目月額5,980円 3年目〜月額6,980円 2年以内の解約時9,800円 |
楽天通常会員 3年契約 | 〜2年目月額1,480円 3年目〜月額2,980円 3年以内の解約時9,800円 | 〜2年目月額2,480円 3年目〜月額3,980円 3年以内の解約時9,800円 | 〜2年目月額4,480円 3年目〜月額5,980円 3年以内の解約時9,800円 | 〜2年目月額5,480円 3年目〜月額6,980円 3年以内の解約時9,800円 |
ダイヤモンド会員 契約期間なし | 〜1年目月額1,980円 〜2年目月額2,480円 3年目〜月額2,980円 1年以内の解約時9,800円 | 〜1年目月額2,980円 〜2年目月額3,480円 3年目〜月額3,980円 1年以内の解約時9,800円 | 〜1年目月額4,980円 〜2年目月額5,480円 3年目〜月額5,980円 1年以内の解約時9,800円 | 〜1年目月額5,980円 〜2年目月額6,480円 3年目〜月額6,980円 1年以内の解約時9,800円 |
ダイヤモンド会員 2年契約 | 〜1年目月額1,480円 〜2年目月額1,980円 3年目〜月額2,980円 2年以内の解約時9,800円 | 〜1年目月額2,480円 〜2年目月額2,980円 3年目〜月額3,980円 2年以内の解約時9,800円 | 〜1年目月額4,480円 〜2年目月額4,980円 3年目〜月額5,980円 2年以内の解約時9,800円 | 〜1年目月額5,480円 〜2年目月額5,980円 3年目〜月額6,980円 2年以内の解約時9,800円 |
ダイヤモンド会員 3年契約 | 〜1年目月額980円 〜2年目月額1,480円 3年目〜月額2,980円 3年以内の解約時9,800円 | 〜1年目月額1,980円 〜2年目月額2,480円 3年目〜月額3,980円 3年以内の解約時9,800円 | 〜1年目月額3,980円 〜2年目月額4,480円 3年目〜月額5,980円 3年以内の解約時9,800円 | 〜1年目月額4,980円 〜2年目月額5,480円 3年目〜月額6,980円 3年以内の解約時9,800円 |
料金はちょっと複雑なので表にしてみました。楽天会員にならないケースは少ないと思いますので書いていません。
まず、無料の楽天会員に登録するだけで毎月500円引きになります。さらに楽天のサービスをよく使う方は、ダイヤモンド会員であれば初年度はさらに500円引きです。
次に2年契約にすれば、2年間500円引きになります。さらに3年契約にすれば、2年間さらに500円割引です。長期契約をすると割安にはなりますが、途中解約で違約金が発生するのは注意ですね。
また、ダイヤモンド会員の割引きは契約して初年度のみ、その他の割引きも契約して2年間しかありません。大手キャリアのような長期契約の更新はなく、契約金が終わればいつでも違約金なしで解約できるかわりに、3年目以降は割引きがないので高くなってしまいます。
総合すると、楽天会員になって3年契約すれば、契約から2年目までは他の格安SIMと同程度の価格で10分かけ放題までついてくるのでかなりオトク度の高い格安SIMだと思います。しかし、3年目からは格安SIMとしては高いですね。10分かけ放題をフル活用できる通話をよく利用するタイプのユーザーでなければ、3年目からは大手キャリアより安いもののあまりオトクとはいえない気がします。
2年間使って、高くなったら他の格安SIMに乗り換えるというのもアリかもしれませんね。その場合でも3年契約にしておいて解約違約金9,800を払ったほうがオトクです。2年間500円割引きだとトータル12,000円の割引きになりますから。
組み合わせプラン
楽天モバイルの組み合わせプランは毎月のデータ通信量と通話機能・SMS機能の有無を選択してプランを決めるプランです。格安SIMではよくみるタイプのプランで、組み合わせは多いもののシンプルでわかりやすいプランです。
スーパー放題のように割引きはありませんが、他の格安SIMと比較しても一般的な料金で、割安に使用することができます。通話を使用しないとか、3年目以降も安く使いたいということであれば、スーパー放題よりオトクですね。
スーパー放題ではデータ通信量を使い切った場合でも1Mbpsで通信できましたが、組み合わせプランでは制限時は300kbpsになります。また、スーパー放題では選択できなかったau回線も選択できるのでauで使っていたスマホを持ち込みたいときにはありがたいですね。

選べるデータ通信量は高速データ通信なしのベーシックプランから30GBまで6プランあります。余ったデータ通信量は翌月に持ち越すことができ、毎月のデータ通信量も変更ができるのでデータ通信量を無駄にせずに効率的に使えそうですね。
楽天モバイルの特徴
ここからは各プラン共通の楽天モバイルの特徴を紹介します。
楽天ポイントとの連携
もともとは楽天市場内で使用されるだけだった楽天ポイントも、今ではコンビニなど提携する店舗や楽天カードの使用などでもポイントが貯まるようになり、使用範囲の広い使えるポイントになっていますね。貯めたポイントも楽天Payなどで様々な支払いに使用できてとても便利です。
楽天モバイルでは、利用料金の1%相当の楽天ポイントが貯まるうえに、楽天モバイルユーザーが楽天市場で買い物をすると楽天ポイントが+2倍になるなど、楽天ポイントが貯まりやすい仕組みになっています。
たとえば、楽天市場で1万円分のお買い物をすると楽天モバイルユーザーは通常より200ポイント多くポイントがもらえるということになります。
さらに、楽天モバイルの支払いに楽天ポイントが使えるので、楽天のヘビーユーザーであれば、楽天モバイルは実質的にかなり安く使えます。
SIMフリーのスマホが安く買える!
ドコモなどの大手キャリアでは毎月の使用料が高い代わりに、スマホ本体は割引きがたくさんあって安く購入できることがあります。ところが格安SIMではスマホ本体は割引きがなく、通常価格での販売が多いです。
楽天モバイルでは、スマホ本体を安く買えるキャンペーンをよくやっていて、スマホ本体を安く買うことができます。それも単なる安売りや売れ残りの処分ではなく、そのときに売れ筋のスマホをドーンと安くしてくれるのでかなりオトクです。
新規契約時の購入と機種変更では価格が違って新規購入時のほうが安い機種も多いのですが、中には機種変更でも安く買えるものもあります。
たとえばこの記事を書いている時点で見ると、HUAWEI NOVA lite 3が新規なら一括7,780円、機種変更でも8,182円で購入できます。OPPO AX7は新規なら4,880円で購入できます。また、国産が良ければAQUOS Sense 2が新規9,880円です。
いずれも他のMVNOや家電量販店で購入すると2〜3倍はする機種です。もちろんエントリーモデルやミドルモデルだけでなくハイエンドモデルでもしっかりと割引きがあります。
スマホ本体の料金も込で考えると楽天モバイルはかなりコストパフォーマンスがいいですね。定期的に機種変更をしたい方は楽天モバイルはおすすめだと思います。
乗り換えるなら9月中がおすすめ!
楽天モバイルは現在ドコモ回線をメインにau回線も使用できるタイプのMVNOですが、今後は楽天独自で整備した楽天回線を中心に展開していくものと思われます。しかし、楽天回線でのプランはまだ発表されておらず不明です。
現時点でわかっているのは2019年9月までにスーパー放題または組み合わせプランで契約していたユーザーは楽天回線に移行しても同じ料金プランを引き継げるということです。もちろん後から発表される予定の楽天回線向けのプランに変更することもできます。
2019年10月以降に契約したユーザーが楽天回線に移行したときには、楽天が提示する楽天回線向けのプランに移行することになります。
そのため、楽天モバイルに乗り換えるのであれば9月中に契約をして、新規プランと選択できるようにしておいたほうが後から得する可能性があります。
まとめ
楽天モバイルはスーパー放題と組み合わせプランでまったく別のサービスといった感じです。
スーパー放題は大手キャリアと格安SIMの中間といった感じのプランです。auと同じKDDI系列のUQモバイルと似ていますね。2年目までは各種割引きでかなりオトクですが、3年目以降の価格が割高なのが気になります。
組み合わせプランは一般的な格安SIMに多いタイプのプランです。シンプルでわかりやすいですね。
また、いずれのプランにしても、楽天ポイントとの連携が強かったり、スマホ本体が割安に買えるといったメリットがあり、うまく使うと得ができる感じですね。楽天のサービスをよく使う方や定期定期に機種変更をしたい方にはおすすめできそうです。