日本のインフルエンザ対策でまず必要なのは満員電車(通勤電車)の緩和と仕事や学校が休める制度ではないか?

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どうも!きったんです。

今年もインフルエンザが猛威を振るっていますね。すでに全国すべての都道府県でインフルエンザ警報が発令中です。

僕も薬用石鹸での手洗い、うがい薬の使用、自宅では加湿器を使うといった基本的なインフルエンザの感染対策はやっていますが、当然100%防げるものでもなくいつ感染するビクビクしています。ちなみにマスクの予防効果はあまり無いらしいですが、一応マスクも着けています。

感染

ところで日本でインフルエンザが広まる理由に満員電車と体調が悪くても仕事を休めない(休まない)ことがあるのではないかと思うんですよね。もしその2つが解消されたらインフルエンザへの感染リスクがかなり減少するのではないかと思うのですが。

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満員電車(通勤電車)が緩和されるだけでインフルエンザの感染リスクは激減する

密閉された空間に不特定多数の人が集まる環境では感染症のリスクが高まるのは常識ですね。この条件にピタッと当てはまっているものがあります。満員電車です。電車だけでもヤバいのに通勤時の満員電車はかなりヤバいと思いませんか?

厚生労働省の新型インフルエンザ対策ガイドラインではインフルエンザの感染拡大防止のためには、社会的活動における人と人との接触の機会を少なくすることが必要とされています。インフルエンザの主な感染経路は飛沫感染と接触感染の2種類ですが、飛沫感染では感染者のくしゃみなどにより1〜2m程度の距離まで感染の危険性があるようです。だから対策として「感染者の2メートル以内に近づかない」とはっきり明記されています。

でも、感染者の2メートル以内に近づかないって電車通勤してる時点で無理でしょ!

東京大学生産技術研究所と国立感染症研究所が共同で行った通勤・通学の満員電車を考慮した新型インフルエンザ感染拡大のシミュレーションでは新型インフルエンザの感染者数が人口の1%に達した時点で満員電車を止めるとピーク時の新規感染者数はなんと60%も減るという結果になっています。

これはアレですか?満員電車が無いだけでインフルエンザのリスクが半分以下ってことですか?

国土交通省国土交通政策研究所の通勤時の新型インフルエンザ対策に関する調査研究(首都圏)では通勤電車を混雑により感染拡大を助長するおそれの大きいものと定義し対策を検討しています。その中の鉄道輸送人員抑制による新型インフルエンザ感染拡大抑制効果評価シミュレーション ではピーク時有病率を20.9%が鉄道輸送の対策を行った場合では0.3%〜1.7%になるとしています。

これはアレですか?通勤電車の乗車率を10%まで抑制するとインフルエンザの発症率が最大で1/70になるってことでよろしいですか?

満員電車ってどれだけ危険なんだって話ですよね。そもそも、ラッシュ時の電車の状況って人の尊厳に関わるレベルですからね。なんとか緩和して欲しいものです。そのためには通勤時間帯の分散やテレワークの普及などが必須ですね。

日本の労働基準法には病気休暇の規定が無いけど必要だよね

インフルエンザをはじめとした感染症が蔓延する理由に職場や学校などでの感染がありますよね。その根本的な原因は体調が悪い時に気軽に休めないことがあるのは間違いないと思います。

原因のひとつには休まないことが偉いという価値観や休みにくい雰囲気があるでしょう。長時間労働の問題にも通じますが、成果より働いていること自体が大切というか。。。しかし、感染症を職場に持ち込むのは避けるべきですよね。出社するより休んだほうが会社のためになると思います。

もうひとつの原因として日本の労働基準法に病気休暇の規定が無いことがあります。病気が原因で休むのは休業扱いで給料が払われないケースがほとんどです。「ノーワーク、ノーペイ」の原則ですね。

病気による休業はいわゆる欠勤となり、ボーナスの査定にも影響するし、人事評価にもよくありません。

とはいえほとんどの会社では病気での休業は事後の申請で有給休暇として扱ってくれるでしょうけどね。これは法律上は会社側の温情的な処置であって、事後の有給休暇の申請を受け付ける義務は会社にはありません。

でも、病気をしない人なんていないし、最低限の病気休暇は必要ですよね〜。病気休暇が無いから無理して出社している方も多いでしょう。病気休暇がきちんと規定されることで意識も変わると思います。

子の看護休暇は有給にできればいいけど。。。

本人の感染と同じくらいリスクがあるのが子供の感染です。子供がインフルエンザを発症した場合、親は看病のために感染リスクが高くなりますし、保育園や幼稚園、学校に通っていれば子供が外からインフルエンザを持ち帰る可能性はとても高いです。自分の子供が元気でも感染症が流行っているときは予防のために休ませたいということもあるはずです。

子供がインフルエンザを発症した場合の看病や、感染予防のために保育園などを休ませる間の育児など、子供のインフルエンザ対策でも親が休みやすい環境は重要です。

世間ではあまり活用されていないようですが、子の看護休暇という制度があります。育児・介護休業法で定められていて、小学生未満の子供1人の場合で年間5日、2人以上なら年間10日の休暇が取得できる制度です。「負傷し、又は疾病にかかった子の世話又は疾病の予防を図るために必要な世話」を行うための休暇で有給休暇とは別で取得でき、会社側には時季変更権はなく、拒否することは許されません。

ただし、子の看護休暇では給与が払わるか無給かは規定されておらず、会社が就業規則などで決めることができます。なので無給のケースが多くて気軽に取れないってことになるわけです。これは子の看護休暇があまり活用されない原因になっているのではないでしょうか。

ちなみに僕が勤めている会社では子の看護休暇は有給です。証明書も不要なのでかなり気軽に取れます。おかげで取得率も高く、僕もフル活用させてもらってます。

子の看護休暇は有給でないとあまり意味がなく、少子化対策としても有給にして欲しいところです。

ただ、現実問題として子の看護休暇を有給にしてしまうと子を持つ親、特に一人親の方の就職に不利になるといった懸念はありますよね。あってはならないとは思うものの営利企業の経営者側だけに負担を求めるのにも限界がありますからね。

まとめ

はてなで今週のお題を見たら「冬の体調管理」となっていて、例として「インフルエンザ対策」と書いてありました。それを見て最初に思い浮かんだのが、日本のインフルエンザ対策でまず必要なのは満員電車の緩和と仕事や学校が休める制度ではないかと思ったんですよね。

今のサラリーマンの働き方では感染症を完全に防ぐのはまず無理ですよ。感染症予防のためにも働き方改革は必須ではないでしょうか。

今週のお題「冬の体調管理」

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