どうも!賃貸マンションの設計や管理をしているきったんです。
お家選びではセキュリティ性能を重視する方も多いですよね。部屋に犯罪者が入ってくるなんてとても恐ろしいです。
家に侵入する経路は玄関や裏口などのいわゆる出入り口と窓がありますが、空き巣は多くが窓から侵入してきます。窓は玄関に比べて戸締まりの際に鍵をかけ忘れるケースも多く、ガラスを割れば特別な道具などがなくても簡単に侵入できてしまいますからね。
そこでこの記事では窓からの空き巣の侵入を防止するセキュリティ対策について紹介します。
なお、もう一つの侵入口である玄関のセキュリティについては別の記事で紹介しています。
窓からの侵入を防止するには戸締まりの徹底とガラスを割られないことが重要だ!
空き巣の侵入手口の第1位は無締り
警視庁のサイト「住まいる110番」によると侵入窃盗の手口で一番多いのはなんと無締り、つまり鍵をかけていない玄関や窓から侵入することなんですね。
出かける際に必ず通る玄関と違って窓は意識して戸締まりを確認しないといけません。通常1軒の家に複数の窓がありますし、普段あまり開けない窓を開けた場合などついうっかり開けっ放しで外出してしまうことがあるものです。
開けっ放しでは空き巣対策どころの話ではないのでとにかく戸締まりには気をつけたいですね。
窓からの侵入を防ぐにはガラスを割られないこと
無締りの次に多い侵入手口はガラス破りです。無締りを除くと突出して多いです。無締りとガラス破りの対策を徹底すれば空き巣被害の7〜8割は防止できる計算になります。
ガラス破りはガラスを割って手を入れて窓を開けてしまう手口ですね。なんの技術も要らずやろうと思えば誰にでもできてしまう単純な手口です。
ガラス破りを防ぐにはとにかくガラスを割られないことです。複数のガラスの間に強靭な中間膜を挟んだ防犯ガラスであれば金槌などで叩いても人力で破壊することは難しく侵入に時間がかかるためガラス破りの被害を防ぐことができます。
認定を受けた防犯ガラスにはCPマークというマークがついているため、外からでも防犯ガラスであることがわかります。慣れた空き巣ならCPマークがついているだけで侵入を諦めるのではないでしょうか。
防犯ガラスでない場合はガラスに貼るだけでガラス破りを防止できる防犯フィルムも有効です。正直防犯ガラスに比べると性能は劣りますが、ガラス全体に貼るタイプで施工が適切に行われていれば十分に効果を発揮してくれるはずです。自分で貼ることもできますが施工の仕方が悪いと効果が半減してしまうので不安がある場合は専門の業者に頼む方法もありますね。
クレセント錠の周りだけカバーするタイプのものは貼っていない部分が割れるので大きく破壊された場合にはまったく意味が無いです。一発叩いただけで窓ガラス全体は割れますので(^_^;)
網入りガラスや強化ガラスは防犯の効果は無い
たまに誤解されているのですが、網入りガラスや強化ガラスには防犯の効果はありません。網入りガラスというのは写真のように金属製のワイヤーが入っているものですね。
網入りガラスは金属製のワイヤーが入っていて厚みも一般的な窓ガラスより厚いので頑丈そうに見えます。しかし、網入りガラスの目的は火事の際に熱でガラスが破壊された時に大きく飛散するのを防止することです。あくまで防火のためのもので叩くと簡単に破壊されてしまいます。
それどころか網入りガラスは空き巣に狙われやすいとも言われます。一般的なガラスのように一気に破壊されず叩いた付近だけが壊れるため破壊の際の音が小さくて済むからです。
強化ガラスは一般的なガラスの3倍の耐風圧強度があるものですが、台風などに強いというだけで破壊しようと思えばこちらも簡単に破壊できます。一般的なガラスに比べると破壊しにくいのは事実なのですが、破壊しやすいポイントがあって知っていれば簡単です。割れるときにはすごく派手な音がしますけどね。
面格子やシャッター、雨戸は効果的
防犯ガラスと同じくらい効果があるのが写真のような面格子やシャッター、雨戸です。
金属製の格子がついていれば破壊して入るのは困難なのは言うまでも無いですね。また、内側からロックできるシャッターや雨戸も効果が高いので外出時には閉めて出かけると良いですね。
まとめ
空き巣の侵入手口では窓や玄関が開けっ放しというケースを除くとガラス破りが突出しています。とにかく窓ガラスを破壊されないことが空き巣対策で有効だということがわかりますね。
この他に補助錠や窓が開くと音がなる防犯ブザーなども効果はあると思いますが、個人的には防犯ガラスや防犯フィルム施工の次に考える手法では無いかなと思います。