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北朝鮮が日本に向けてミサイルを発射!北朝鮮のミサイルは日本にとってどれほどの脅威なのか!?

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本日7日午前9時31分ごろ北朝鮮が日本に向けてミサイルを発射しました。現状北朝鮮はミサイルを日本本土を狙って発射しているわけではなく、実害も発生していませんが、日本に到達するミサイルを北朝鮮が発射できるというのは怖いですね。

では、北朝鮮のミサイルは日本にとってどれほどの脅威なのでしょうか?今回発射されたミサイルの性能や、実際に北朝鮮が日本に攻撃を仕掛けた場合の被害について考えてみました。

今回発射されたミサイル「テポドン2号の改良型」

今回発射されたミサイルは2009年~2012年ごろに発射されていたのと同じ「テポドン2号の改良型」であるとみられています。北朝鮮はこれを宇宙開発用のロケットとしていて、軍事目的のミサイルではないとしていますが、ロケットとミサイルは目的こそ違えど構造や技術面ではほぼ同等のものです。

北朝鮮は自国の技術に関する情報を開示していないので予想でしかありませんが、大陸間弾道ミサイルとして十分な射程を持っていると考えられています。テポドン2号の射程距離は6,700~13,000kmと予想されていて、日本を攻撃するには十分すぎる程の射程距離があります。

テポドン2号 - Wikipedia

テポドン2は北朝鮮が初めて開発した大陸間弾道ミサイルであり、全長30mほどあり、直径は2.4〜1.4mで重量は80〜90tほどと推定されている。一段目にはムスダンのロケットモータを4本束ねたクラスターロケットが用いられているとされるが、一段目、二段目とも液体燃料ロケットモータを使用している。三段目を追加した場合は三段目のみ個体燃料のロケットモータが使用される。固定発射施設サイロで運用される大陸間弾道ミサイルで液体燃料は常温保存液体式、ペイロード約1t、CEP(半数命中半径)は3,000m〜5,000m、衛星運搬ロケットとして使用する場合は地上発射施設で運用される。

テポドン2も液体酸素・液体水素燃料と違い、常温保存可能なものである。2012年12月12日の実験においては予想に反して非対称ジメチルヒドラジンではなく、灯油(ケロシン)が用いられた模様だが、どちらにせよ地下サイロで燃料を注入したまま一定期間保存しておく事が可能である。複数のテポドン2をシフト運用している可能性もあるが、実態は不明である。

テポドン2は固定発射施設で発射する大陸間弾道ミサイルであり、大型のミサイルでもあるため地下サイロの場所が特定されている場合の生存性は低い。しかし、発射された場合、130秒程度ロケットモータが作動すると考えられ、その後は弾頭が目標に向かっていく。最高高度は500kmまで上昇し、再突入の際には毎秒6〜7kmもの速度になると考えられている。

毎秒6~7kmというとマッハ17~20くらいという超高速でジャンボジェット機の25倍以上の速度です。早ければ早いほど迎撃は難しくなり、発射後の避難の時間も短くなりますね。ちなみに北朝鮮~日本間の距離は1,200kmくらいなので発射から約3分強の時間で日本に到達してしまう計算になります。 もちろん毎秒6〜7kmというのは再突入後のトップスピードですから、実際の到達時間は10分くらいはかかると思いますが、

北朝鮮のミサイル配備状況は?

北朝鮮は日本を攻撃することができるミサイルとして、準中距離弾道ミサイル「ノドン」、中距離弾道ミサイル「ムスダン」、大陸間弾道ミサイル「テポドン2」の3種類のミサイルを実際に配備しているとみられています。その数は正確には不明ですが100を超える数を保有していることは間違いないでしょう。

また2012年、2013年に北朝鮮が行った軍事パレードで登場した新型ミサイル「KN08」は新型の大陸間弾道ミサイルとみられています。テポドンは固定発射台から発射する方式であるため、発射場所が特定しやすく、発射準備の兆候を事前に知ることができましたが、KN08は移動式発射装置であり、発射準備の兆候を事前に把握するのが困難になる恐れがあります。ノドン・ムスダンも移動式発射装置に搭載することができ、発射が予測しづらいという意味ではテポドン以上の脅威とも言えます。

日本のミサイル迎撃態勢は?

現在日本では過去の北朝鮮のミサイル発射実験をきっかけにミサイル防衛システムの構築を進めています。

防衛省・自衛隊|平成27年版防衛白書|3 弾道ミサイル攻撃などへの対応

わが国は、弾道ミサイル攻撃などへの対応に万全を期すため、平成16年度から弾道ミサイル防衛(BMD:Ballistic Missile Defense)システムの整備を開始した。05(平成17)年には、自衛隊法の所要の改正を行い、同年、安全保障会議と閣議において、弾道ミサイル防衛用能力向上型迎撃ミサイルの日米共同開発に着手することを決定した。現在までに、イージス艦10への弾道ミサイル対処能力の付与やペトリオット(PAC-3:Patriot Advanced Capability-3)11の配備など、弾道ミサイル攻撃に対するわが国独自の多層防衛体制の整備を着実に進めている。

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では自衛隊の弾道ミサイル防衛システムの迎撃成功率はどの程度なのでしょうか?

(解説)わが国の弾道ミサイル防衛の信頼性・実効性について

わが国のBMDは、半径数百kmという広域を防護可能なSM-3搭載イージス艦により日本全土を守り、さらに、半径数十kmという拠点の防護に適したペトリオットPAC-3により重要な場所を守るという多層防衛の考え方を採用している。両システムは、わが国や米国などが行った発射試験で良好な結果を示している。

たとえば、SM-3搭載イージス艦については、米国ミサイル防衛庁の公表資料によると、これまでの試験で20発の迎撃ミサイルのうち16発が命中した。この実績には、わが国の発射試験の結果が含まれている。

20発中16発というのは優秀な数字です。さらに1発の弾道ミサイルに対し複数の迎撃ミサイルで対応することで迎撃の成功率は飛躍的に上がります。例えば4倍の数で対応した場合、迎撃失敗の可能性を1/4と見込むと単純計算で(1/4)(1/4)(1/4)*(1/4)で1/256まで迎撃失敗の可能性を下げることができます。

しかし、これはあくまで試験上の数字です。試験は抜き打ちで行われることもあるようですが、やはり実践とは違うでしょう。実戦での成功率はどれくらいでしょうか?北朝鮮が保有するミサイル全基を投入した場合確実に日本本土に到達すると考えられます。

また、迎撃用のミサイルの配備数も問題です。自衛隊の迎撃ミサイル配備数は未公開のようですが、十分な数がなければ物量で迎撃成功率をあげる方法は使えないかもしれませんし、そもそも北朝鮮の保有するミサイルの数より少なければ防ぎようがありません。

北朝鮮は核弾頭を保有している

北朝鮮のミサイルが日本本土に到達した場合の被害はどの程度のものでしょうか?これは弾頭に搭載しているものによります。北朝鮮は過去数回に渡り核実験を行っており、昨年2015年には核弾頭の小型化に成功し、弾道ミサイルへの搭載が可能になったとの情報もあります。

http://www.asahi.com/sp/articles/ASH487DZ1H48UHBI01L.html

米国とカナダが共同運営する北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)のゴートニー司令官は7日、米国防総省で記者会見し、北朝鮮が核弾頭の小型化に成功し、開発中の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「KN08」に搭載する能力を保有しているとの認識を示した。

北朝鮮、核弾頭の小型化に成功と発表 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

北朝鮮は20日、核弾頭の小型化に成功したと発表した。事実とすれば、核弾頭のミサイルへの搭載も可能となる技術進歩だ。

さらに、今年に入って水素爆弾の実験を成功させたとしています。

北朝鮮が「初の水爆実験に成功」と発表 特別重大報道で:朝日新聞デジタル

北朝鮮は6日午後、「6日午前10時(日本時間10時30分)、朝鮮で初の水素爆弾実験を成功させた」と発表した。

北朝鮮が核弾頭を保有しているかどうかについては様々な憶測がなされていますが、保有の可能性が高いと考えられます。そして、もし水素爆弾を登載したミサイルが日本に到達した場合、数万〜数十万、首都圏であれば100万人を超える死傷者が出てもおかしくはありません。

北朝鮮が日本を攻撃する可能性は?

北朝鮮と日本が全面戦争に突入した場合、北朝鮮に勝ち目はないでしょう。両国の国力を考えれば日本が勝つのは間違いありません。また、日本を核攻撃したりしたら、国際社会が黙ってはいないでしょう。

北朝鮮も馬鹿ではないはずです。挑発的な行動はとっていても、日本を本格的に攻撃することはないと信じたいところです。

ただ、物理的には日本に多大な被害を出すであろう攻撃手段を北朝鮮が持っているということ、これは事実だということなのです。

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